Oculus Questの壁
もうすぐOculus Questが発売になります。
Questは安いモデルでも5万円近いワケですが、まだVRの凄さを知らない人が興味だけで5万円払うのは難しい気がします。
Amazonでは予約開始から数日で在庫切れになりましたが、予約している人のほとんどは既に何かしらの端末を持っているVR経験者ではないでしょうか。
私もQuestを予約している一人ですが、Gear VRで良質なVRを体験したから「5万出しても欲しい!」「5万出す価値がある」と思ったワケです。
そうです、「価値がある」と。
SonyのPlayStation VRも37000円くらいで、十分に普及しているとは言えない状況です。
でも、もしこれが2万円くらいならどうでしょうか?
人によって変わるとは思いますが、2万ならギリギリ手を出してもいいかなと思えるのではないでしょうか。
私はこの辺りに「価値」の壁があると思います。2万なら壁の手前。5万なら壁の向こう。
某巨大掲示板でも「動画専用機としか思ってないし、2万ちょいで買えるGoでいいじゃん」と言う声を見かけます。
今回はそんなこんなで「Oculus Go買おうかなぁー、でもGear VRもどうなのかなー」って、人のために比較記事を書いてみたいと思います。
とても似ている2つの機種
現在発売されているVRヘッドセットは、その機種ごとに結構な差があったりするのですが、その中でもこの2機種は例外と言えるほど似ています。
汎用低品質VRゴーグルとは、まったく違ったクオリティ
どのスマートフォンでも使用できて数千円で売っているVRゴーグルがありますが、Oculus Go・Gear VRは専用に設計された機能とプラットフォームが用意されています。
汎用品とはクオリティも使用感も全く異なっており、PCのヘッドセットに迫るクオリティを持っています。
PCが無くても使用可能
PCのVRヘッドセットは簡単に言うと映像モニター+各種センサー群なので、実際の処理をするPCとの有線接続が必要です。
Oculus GoやGear VRはそれ自体がミニPCのようなものなので有線接続が不要です。
Oculus Goは初期設定時に他のスマートフォンが必要です
どちらも3DoFである
両者とも3DoF(3自由度)のVRなので、決まった位置から周囲を見回すような体験がメインです。
ゲームも遊べますが、どちらかと言えば動画視聴の方が向いてます。
どちらも比較的安価
Amazonで売っているOculus Goは安い方のモデルで25000円ほどで、(ちょっと前は21000円くらいでした)GearVRは13000円くらいです。
これくらいならギリギリ買ってみようかなと思えるのではないでしょうか。
「Oculus Go」とは
Oculus社が作ったVRヘッドセット
いまではFacebookの傘下となってしまいましたが、VRと言えばOculus社と言えるほど関連の強い会社(と、言うか火付け役)です。
Gear VRの妹のような関係
Oculus Goは先に発売されたGear VRを一体型製品にまとめたものです。
体験できる内容はどちらも同じと考えていいと思います。
「Gear VR」とは
Galaxyシリーズ専用
Samsung社のGalaxyシリーズ専用VRヘッドセットで、開発にはOculus社も加わっています。
対応するGalaxy端末に併せて、いくつかのモデルが存在しますが性能的にはどれも一緒です。
Galaxy専用だったこともあり、正直あまり目立たない存在でしたが、Oculus Goの登場により再評価されるようになってきました。
購入の際には使用するGalaxyとGear VRのモデルに注意してください
発売はこちらが先、Oculus Goのお姉さんのような関係
元々はVRの普及と言うよりGalaxy販促の一環として登場した感があり、Galaxyの予約キャンペーンでタダで配ったりしていました。
初期の頃は専用コントローラーがなく、側面にある操作ボタンとタッチパッドでの操作がメインでしたが、後にコントローラーもセット販売されるようになりました。
コントローラーは単品でも売っています。
類似点がとても多い
どちらもAndroidOSで動く
どちらの機種もAndroidOSで動いています。
同じアプリを使用し、アカウントやアプリの管理はどちらも「Oculusストア」で行います。
使用されるVRアプリもまったく同じで、お互いの機種で使いまわしもできます。
構成内容がほぼ同じ
基本の構成はゴーグルと一個のコントローラーで主に使用するボタンも一緒です。
Gear VRの方は、コントローラーが無かった時代の名残から、ボタンが多く設置されていますが、機能がかぶっているものが多く、結果的に出来ることは一緒になっています。
USB Type-C
音量調節ボタン
ヘッドホンジャック(Gear VRはGalaxyのジャックを使用)
トリガー
スワイプ可能なTouchサーフェスボタン
ホームボタン
戻るボタン
USB Type-CはAndroidで使用できる機器をそのまま使用でき、USBメモリや有線LANアダプタをつないだりもできます。
異なる部分
液晶・視野角の違い
Oculus Goの液晶はWQHD(2560×1440)のLCDパネル。
Galaxyは機種ごとに異なりGalaxy S8・S9が、WQHD+(2960×1440)それ以下はWQHDのAMOLEDになっています。
パネルの違いから解像度や色味に若干の差がありますが、ほぼ気にならないレベルです。
視野角はOculus Goが110度、GearVRが101度と、Goの方が少し広くなっています。
ゴーグルのボタン
Oculus Goには電源ボタンと音量調整ボタンが付いています。
Gear VRは基本的に未使用時はスマートフォンを外してしまうので、電源ボタンがついていません。
また、Gear VRはコントローラーが無かった時代の名残から、本体側面にもタッチパッド・ホームボタン・戻るボタンが付いています。
専用コントローラーのボタン
Oculus Goがトリガー・Touchサーフェスボタン・ホームボタン・戻るボタンの4つなのに対し、Gear VRは音量調節ボタンが設置されています。
Youtube動画等を見ていると動画ごとに音量が違うことが多いので、けっこう頻繁に音量調整をすることになります。
音量調整はコントローラーに付いている方が使いやすいです。
配信されているアプリの数にすこし違いがある
配信されている数はほぼ同じですが、ほんの一部、Gear VRには配信されていないアプリもあります。
Oculus Goの利点
基本的にかぶるだけですぐに使えるという一点に尽きます。
Gear VRも接続端子に差し込んで、カチっとロックするだけで使用できますが、かぶるだけと言う手軽さにはかないません。
視野角が若干高かったり、ほんの一部ですがGo専用アプリがもあるので、この辺はOculus Goの方が有利と言えます。
Gear VRの利点
なによりOculus Goよりも安いこと。
Galaxyの性能に依存する部分があるので、Oculus Goよりも高スペックな端末を使用すると、こちらの方が快適になることが挙げられます。
また、Gear VRは機械的にピント合わせができる機構が備わっています。
Oculus Goでは機械的にピント合わせをする仕組みがないので、眼鏡をかけたまま装着する必要があったり、度付きの交換レンズを用意する必要があります。
初期のGear VRにはコントローラーがなかったせいもあり、本体にも操作ボタンやタッチパッドが付いています。操作感はあまり良好とは言えませんが、コントローラーが無くても基本的な操作が可能です。
どちらが優れているか?
どちらも優れている部分がある
Galaxyの性能に依存し、ピント合わせや単体操作ができるGear VRの方が有利な部分が多く感じますが、Oculus Goの手軽さにも捨てがたいものがあります。
スマートフォンのヘビーユーザーなら、一日にメールやLine・Twitterのチェックを何度もすると思いますが、Gear VRではこれらを行う度に外す必要があり、これが意外と煩わしいです。
メンテナンスの手間はOculus Goの方が優秀。
Oculus Goはレンズの内側が密閉されているので、掃除もレンズ外側の埃を取り除くくらいで済みます。
Gear VRはスマートフォンの画面を使用するので、きれいな画面を楽しむためにはどうしても指紋汚れをなどを拭き取る手間が出てきます。構造的にレンズ内側にも埃が付着しやすいので、総合的な手間はGear VRの方が多くかかってしまいます。
ユーザーの環境により大きく差が出る
Oculus Goのスペックは決まっているので、誰が購入しても同じ状態で使用することができますが、Gear VRはGalaxyの性能に依存する部分があるので、古いGalaxyを使っているとOculus Goよりもスペックが劣る状態になったりします。
Oculus GoのCPUは「Qualcomm Snapdragon 821」で、Galaxyで言うとGalaxy S7 edgeより少し上くらいになります。
これと同等の性能もしくはそれ以下のGalaxyでGear VRをすると、発熱でアプリが落ちてしまったり電池持ちが極端に悪くなったりします。
Gear VRを安定動作させるためにはGalaxy S8クラスを用意すべきであり、それ以下のGalaxyではあまりお勧めできません。
逆に、このクラスのGalaxyをすでに持っていて、これをGear VR専用にできる人には断然Gear VRをお勧めします。
Oculus Goは2時間半ほど動画を視聴すると電池が切れてしまいますが、Galaxy S8以降の端末ならば4時間近く持ちます。
どちらもUSBケーブルで充電しながら使用できるので、それほど大きな問題ではないのですが、電池が長持ちすることに越したことはありません。
Oculus Goの容量は32Gと64Gの2モデルで固定されおりSDカードが内蔵できません。
USBメモリーを使うこともできますが、充電しながらの使用も視野に入れるとUSBハブも使用しなければならず、あまりスマートではありません。
それに対して、GalaxyはSDカードで容量を増やすことができます。
ゲームアプリで遊んでるだけなら容量を気にすることはあまりないのですが、動画視聴がメインになってくると容量が足りなくなってきます。
高画質なVR動画は容量も大きくなります。
PigasusやSKYBOXのネットワークストリーミング機能を使ってカバーできなくもないのですが、これらの対策も万能ではないのでSDカードが使えるGalaxyの方が有利です。
まとめ
2台は姉妹機のような関係
Galaxyに依存する部分を除けばこの2機種の差はほとんどありません。
どちらを選んでも後悔することは無いと思いますが、個人的には拡張性に期待できるGear VRを推します。
Oculus社の今後の展開に期待
Questの登場により、Oculusストアのコンテンツもより充実していくものと思われます。
この先どう展開されていくのかわかりませんが、Unityで制作されたOculus Go用のアプリがそのままQuestで動くそうなので、両機種互換を狙った3DoFコンテンツも増えそうな予感がします。
よりVRを楽しめるコンテンツの登場に期待しましょう。



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